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help リーダーに追加 RSS 旅立ちと記憶

<<   作成日時 : 2008/03/05 01:11   >>

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 久し振りで旅行に行きました。
 日帰りなので大した距離を移動はしていません。
 しかも仕事ついでなので、40%くらいの旅行でした。
 それでも、つかの間の開放感を味わえ、なかなかいい気分です。














 一人の人間の胸の中には、全人類の記憶が宿っている。














 プラトンの言葉です。
 相変わらず、孫引き。原典は知りません
 隆慶一郎氏の『時代小説の愉しみ』に引用されているものを読んだだけです。
 氏のエッセイである上記の本に引用されている箇所も、旅の記述のものです。旅によってDNAに潜む全人類の記憶を呼び覚ますには、旅がもっとも有効であるとは氏の意見。いいですね。古代から連綿と続く『記憶』をたどりながら旅をしたいものです。














 廃墟マニアという方々が、世におられるそうです。
 このような方々が、軍艦島を世界遺産にすべく奔走しておられるという記事を雑誌で読みました。

 自分の場合は、何もない廃墟に魅かれます。
 建物も一切残っていない遺跡・・・。まさにぺんぺん草生え放題の荒地。そんな所に行くのが好きです。
 かつてそこにあったであろう建物、生活していたはずの人々の息吹を想像することは愉しい。少し年寄り臭いですが・・・。

 遠藤周作氏は山城狂いとして知られていました。
 日本各地に点在する何もない廃墟と化した山城を巡り歩き、その紀行文も上梓しています。
 山城跡を巡り歩き、その場所に立ったとき、氏は肉欲に似た疼きを感じたといいます








 それって何フェチ〜?
 かつてはそんなふうに思って鼻で笑っていました
 それが近頃、何だか分かるような気がしてくるから人生分からないものです。

 古城というものは、土台がしっかり残っているわりに建物が形跡もない場合、異常なほど想像力をかきたてられます。
 ある古城で、樹齢何百年という木が立っており、その城が賑わいを見せていた頃の生き証人はその木だけ、というそんな出会いをしました。淋しいような物悲しいような、それでいて想像力をかきたてられ、妙に興奮したりもして、何とも言えない気分になりました。
 肉欲の疼き、それに近いかもしれません。
 遠藤氏の言わんとするところがやっと分かったような気がしました。
















 古代より続く連綿たる人々の営み。
 その息吹を感じるためには、想像力を駆使するしかない”何もない”廃墟。
 プラトンの云う『全人類の記憶』とは、このような場でこそ覚醒するのかもしれません。

















 単純に観光地を巡る旅行も楽しいですが、”何もない”廃墟を巡る旅行もいいのではないでしょうか。

 旅がしたいです・・・。
















日本紀行 「埋もれた古城」と「切支丹の里」 (知恵の森文庫)
日本紀行 「埋もれた古城」と「切支丹の里」 (知恵の森文庫)

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