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寒い日々の中に、少しずつ暖かさを感じる今日この頃。 春は確実に近付いています。 冬きたりなば 春遠からじ 誰の言葉だったでしょうか? ゲーテ? 日蓮? うろ覚えで申し訳ないです 。冬の寒さの厳しさは身に沁みますが、一方で空が例えようもなく澄んで美しいのが冬というのも事実です。 堀辰雄の『風立ちぬ』という小説に、冬の寒さが厳しい日だからこそ澄みわたった空が見られる、という言葉を登場人物の神父が言う場面があったように思います。まさしくそのとおりだと思います。 『風立ちぬ』。 もう何年も前に読んで内容もはっきり覚えていない箇所も多いです。しかも、今になって読み返そうという気もなかなか起こりません。やはり若い頃の、ある一時に読んでこそ感情移入、同化できる小説だと思います。 この小説のタイトルがヴァレリーの詩、『海辺の墓地』の一節からとられているのはよく知られるところです。 Le vont se leve. 原文はこうだったでしょうか? 学生時代、フランス文学に憧れたため、フランス語を選択科目として選びましたが、劣等生だったためにモノにすることはついに叶いませんでした。おかげ今もってフランス語とは遠い生活を送っています・・・ 。上記の詩句に至るまでの過程が長く、それがあるからこそこの一節が心に沁みます。 ヴァレリーの生地セートが舞台であろうと思われる墓地で、生と死についてめぐらされる瞑想。 その果てに生まれ出たこの言葉。 『風が立つ。/生きようと努めなければならない!』 鈴木信太郎訳で読んだのですが、いつか原文で読みたい詩です。 冬の空は高く、澄んでいて美しい。 それも厳しい寒さがあってこそ。 春はもうすぐそこですね。 ヴァレリー詩集 (岩波文庫)
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